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中古戸建住宅購入のメリットと注意点

2019年3月27日

今回は中古戸建住宅(以下中古住宅)を購入する場合のメリットと注意点についてお話しします。

1.中古住宅購入のメリット

中古住宅の一番のメリットは、価格が安いことだと思います。日本の住宅市場では、築後20年以上たった木造建物はほとんど価値がないとみなされているため安く購入でき、必要に応じてリフォームを行えば、建物を新築した場合に比べ格段に安く建物を取得できます。次に選択肢が広いことがあげられます。これから戸建住宅の購入を考えている人は、通勤・通学等の制約のため、購入エリアが限定されるのが一般的です。新築住宅を建てたい場合、更地もしくは価値のない古家付きの土地を探さなくてはならず、物件数も限られます。一方、中古住宅は供給量が多いため、比較的簡単に希望エリア内で探すことが可能です。また、実物が存在するわけですから、日当たりや眺望、部屋の明るさ等も実際に確認できるのは大きなメリットです。

2.築年数・駐車場

1981年に耐震基準の大幅な改正が行われていますので、それ以降に建築された建物ならほぼ安心です。木造住宅に関しては、2000年にも基礎の仕様や接合部の仕様等の改正が行われており、その基準に適合した建物であればより安心です。また、最近の住宅は、たとえ土地が狭くても2~3台分の駐車スペースをとるのが普通ですが、古い住宅は駐車場スペースが1台分しか確保されていないものが多く、ワンボックスカー等の比較的大きな車の駐車には支障を来す場合も多々あります。したがって、駐車場についても注意が必要です。

3.メンテナンスの状態

建物建築後、15年~20年が経過すると様々な箇所で不具合が顕在化してきます。特に台所・風呂・トイレ等の水回り、内装等は取り換え時期に入ります。2018年4月から不動産仲介で説明を義務づけたホームインスペクション(住宅診断)制度の活用も有効です。この制度を活用すれば、6万~8万円で住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期などのアドバイスを専門家から受けられるので安心できます。

(こちらの内容はOITA CITY PRESS 2019年4月号に掲載されています)

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