コロナ禍における大分県内の地価動向①/住宅地編
2021年5月12日
3月24日に発表がありました地価公示の結果を踏まえ、コロナ禍における住宅地の地価動向についてお話ししたいと思います。
1.大分県内
県全体の住宅地における対前年平均変動率は4年連続で上昇しましたが、本年は+0.6%(前年+1.3%)で前年から0.7ポイント低下しました。市町村別にみると、大分市、日出町、由布市は上昇を継続、別府市と豊後高田市は前年上昇から下落に転じました。
2.大分市内
大分市は+1.6%(前年+2.4%)と5年連続で上昇を維持していますが、前年から0.8ポイント低下しました。大分市内のうち、特に上昇が目立つのは古国府・明野・羽田等の中心市街地に近く利便性の優れるエリア(3.2%~5.9%上昇)並びに横尾・坂ノ市の区画整理事業により住環境が好転し、人口が増加しているエリア(5.6%~6.3%上昇)です。一方、旧佐賀関町や市街化調整区域など中心部から離れ利便性の劣るエリアでは依然地価は下落傾向にあります。
3.まとめ
昨年、半数以上の地点で地価が上昇した別府市は、すべての地点が横這いもしくは下落となりました。また、由布市の中でも旧挾間町はすべての地点で上昇、旧湯布院町はすべての地点で下落となり、対照的な結果となっています。
このように、コロナの直撃を受けた観光を主産業とする別府市と旧湯布院町では住宅の地価にまでその影響が及んでいるのは明らかですが、それ以外の地域では、今のところそれほどコロナの影響が現れていません。
(こちらとほぼ同様の内容はOITA CITY PRESS 2021年5月号に掲載されています)
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