ホーバークラフト復活に期待

国東に大分空港が移転した1971年に運航を開始し、2009年10月に運航を終了したホーバークラフトが2023年度に復活することになりました。

１. 復活の背景

大分市内から大分空港までの交通機関は約1時間を要するバスに限られ、他の国内主要空港と比較しアクセスに難点があることが課題でした。また、コロナ発生まではインバウンド効果もあり、空港利用者が年間200万人を越え、バスのみの運行では人の移送に限界が見えつつありました。そこで県では、空港までの新たな交通機関として海上交通の検討に入り、ホーバークラフトと高速船を比較検討の上、導入に要する期間と費用の観点から既存施設を利用できるホーバークラフトの復活が決定しました。

２. 運航形態

運航形態は上下分離方式が採用されます。これは、県が船舶を購入し貸与するとともに発着地の整備をし、運航事業者が運航に伴う人件費、燃料費、船舶修繕費などを負担する方法です。購入する船舶は3隻で、運航距離は約29km、所要時間は約25分となっています。また、運航事業者はタクシー会社大手の第一交通産業に決定しています。

３. 期待すること

空港利用者は、空港までの時間短縮が期待できる外、交通機関の選択肢が増え旅の楽しみが広がります。また、世界的にホーバークラフトの定期航路は非常に珍しく、イギリス本土とワイト島を結ぶものが世界で唯一と言われています。したがって、珍しい交通機関に乗りたい人が国内外から来県することによる経済効果やその人達との交流も期待できそうで楽しみです。

(こちらとほぼ同様の内容はOITA CITY PRESS　2022年11月号に掲載されています)