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不動産投資における減価償却費の重要性

2023年2月17日

1. 減価償却とは

建物のように時の経過とともに劣化が進み価値が減少する資産を減価償却資産といいます。このような資産は、取得した時に全額必要経費とすることができず、減価償却という作業が必要になります。減価償却は、資産の取得に要した金額を各資産の耐用年数に応じて各年分の必要経費 (減価償却費) として配分していく方法です。耐用年数は、木造住宅なら22年、鉄筋コンクリート造の共同住宅なら47年というように建物の構造や用途によって国が決めています。

2.減価償却費が他の経費と異なる点

不動産経営の場合、得られた家賃収入から減価償却費等の必要経費を控除した利益に対して課税が行われます。必要経費のうち、修繕費、損害保険料、固定資産税等は現金支出を伴いますが、減価償却費は現金支出が伴うのは建物等の購入時のみで、毎年費用計上する際には現金支出を伴いません。そのため、減価償却費に相当するキャッシュが内部留保される形になります。

3.減価償却費の重要性

以上のことからいえるのは、減価償却費が多いほど節税となり、内部留保の増額につながるということです。また、不動産経営において、減価償却費は一般的に最も大きな費用項目です。そして、建物の残存耐用年数が短いほど、少ない期間に多額の減価償却費を計上できるため節税効果が大きく、耐用年数が経過すると減価償却ができなくなるため、利益が大きくなり、税負担も大きくなります。このように減価償却費の多寡は税額に大きく影響するため、不動産投資を行う際は、建物の価格や耐用年数に留意することが極めて重要です。

(こちらとほぼ同様の内容はOITA CITY PRESS 2023年2月号に掲載されています)

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