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大分市住宅地の地価動向/③南大分編

2023年6月14日

1. 地域の特徴 

今回は、小学校区でいうと南大分・城南・荏隈・豊府校区が対象になります。 

大分市の住民基本台帳によると、この地域は2018年1月から2023年1月までの5年間で、人口が0.7%の減少、世帯数が3.7%の増加となっています。一方、この時期における大分市全体の人口は0.7%の減少、世帯数は4.4%の増加となっています。 

このように、この地域の人口は大分市平均と同じ減少率、世帯数は大分市平均をやや下回る増価率を示しています。世帯数の増加率が大分市平均値を下回るのは、既に住宅が建て込んでおり、分譲開発適地が少ない点が大きな理由と考えられます。 

この地域は、大分市の中心市街地に近く、各種店舗や病院等の生活に必要な諸施設が整備され利便性が優れるため、大分市内の住宅地の中で人気が高いエリアの1つとなっています。一方、無秩序に開発された古い分譲地が多く、住環境が劣る箇所も散見されます。 

2.地価動向 

 国土交通省発表の地価公示によると、この地域の地価は、この5年間で16.8%(年平均3.4%)上昇しており、これは大分市内全体のこの期間における上昇率11.3%(年平均2.3%)を大幅に上回っています。特に南大分地区の中心である田中町周辺や中心市街地から近い古国府周辺の上昇率が大きく、年率で8%近く上昇した箇所も存します。これらの地域の需要の中心は40坪~50坪程度の分譲地です。そして、その価格は坪当たり30万円を超えることが多く、なかには坪当たり40万円近い物件も存する状況です。 

(こちらとほぼ同様の内容はOITA CITY PRESS 2023年6月号に掲載されています)

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