地価比較②/にじが丘VS明野
2024年7月12日
今回は、中心市街地に比較的近く人気が高い「にじが丘」と「明野」の2つの団地の地価を比べてみようと思います。
1.各地区の現在の地価水準
大分県発表の地価調査(同一地点における毎年7月1日時点の地価を公表する制度です)によると、2023年7月時点におけるそれぞれの地価は「にじが丘」が94,400円/㎡(基準地番号33)、「明野」が76,000円(基準地番号15)で、「明野」の地価は「にじが丘」の約8割となっています。以下では、同様に上記基準地の価格を比較対象とします。
2.各地区の地価推移
それでは、21世紀に入ってからそれぞれの地区の地価はどう推移してきたのでしょうか。2001年7月時点の地価は「にじが丘」123,000円/㎡、「明野」が79,500円/㎡で、「明野」の地価は「にじが丘」のまだ約6割5分でした。また、この2つの団地の地価は、いずれも2015年が底で、この年の地価は「にじが丘」が84,800円/㎡、「明野」が61,000円/㎡となりました。したがって、2001年の地価を100.0とすると、底値の2015年は「にじが丘」が68.9、「明野」が76.7となります。また、底値である2015年の地価を100.0とし、現在の地価と比べてみると、2023年は「にじが丘」が111.3、「明野」が124.6となります。このように21世紀に入り「明野」の地価は「にじが丘」に比べ、下落期には下落率が小さく、上昇期には上昇率が大きかったことがわかります。その理由として、「明野」は①社宅跡地における品等の高い分譲地販売の影響で住環境が好転したこと、②パークプレイス大分の開業や明野アクロスタウンの拡充に代表される周辺商業施設の充実により利便性が向上したことがあげられます。
(こちらとほぼ同様の内容はOITA CITY PRESS 2024年7月号に掲載されています)
キーワード: